『やっさか・YASSAKA』へようこそ
小野としこのホームページのタイトル『やっさか・YASSAKA』について、
ちょっと説明の時間を下さいませんか。

『やっさか・YASSAKA』って何のことか分りますか?
「掛け声でしょう?」、「ピンポーン!。では、どんな時に使う言葉でしょう?」
「坂を上るみたいだから、マラソンの応援の時?」
「お祭りの山車を煽る時の掛け声かしら・・・・」

実はね、私小野としこがこの言葉『やっさか』を考えたのは、
今から4年前のこと、すなわち2001年の初め。

東京のお台場を築き、反射炉を築造したかの偉大なる韮山代官・江川太郎左衛門英龍(別名・坦庵)公の生誕200年を記念し、韮山時代劇場を拠点にオペラの上演活動を行ってきた伊豆市民オペラ協会が江川太郎左衛門のオペラ化を企画、その脚本を私が受け持ったわけです。

限られた時間に読んだ江川太郎左衛門関係の書物およそ20冊。
その中でいくつものひらめきが奔り、一気に書き上げることができた
『オペラ・坦庵』。勿論、フィナーレは反射炉築造と火入れ式。

大勢のレンガ職人がレンガを運び、積み上げて行く・・・・反射炉を築造していく場面が私の脳裏にくっきりと描かれておりました。
足場を組んで、レンガを運び・・・・そうだ、レンガを運ぶ時の掛け声が要る。
すなわち仕事歌が必要なのです。

う〜ん、何と言わせようか。

「よいしょ、こらしょ」では平凡。「よっこらしょ、どっこいしょ」、「あらよっと」、
「こらさ、きたさ、ほいさっさ」などはちょっと下品だし、う〜ん、どうしよう。
ここに時間を要しました。
あの頃、レンガ職人さんたちはどんな気持ちでレンガを運んでいたのかしら。

当時のエリートたちでした。「この事業、何とか成功させよう。韮山代官江川様が益々お栄えするように」と思っていたことでしょう。
益々栄えるように・・・・『弥栄』。『弥栄』『弥栄』・・・・
『いやさか』『いやさか』『やっさか』『やっさか』『やっさか』『やっさか』

・・・・出来た!『やっさか』。

当主の弥栄を願い、新しい仕事に懸命に取り組む真面目な職人たち。
この人たちが日本の国を支えて来たのです。

「できた!『やっさか』、『やっさか』だ」。

『やっさか』・・・・すべて母音は「ア」。明るく、やる気を起こさせる言葉、

『やっさか』。

この言葉ができた時、私はオペラ『坦庵』の成功を疑いませんでした。