2006年3月20日
いいにおい! おいしいそうな色!
パンが焼けたよ
にじの子広場・チルドレンズ・ミュージアムin天城を訪問
NPO天城こどもネットワーク

 

『やっさか談話室』、今朝の話題は、次世代を担う子どもたち、そして共に育つお母さんたちのことです。
ところは伊豆市。土肥、天城湯ヶ島、修善寺、中伊豆の4町が平成16年合併して伊豆市となり、2年がたちました。伊豆市の皆さんは、まちづくり、人づくりに積極的に取り組んでいます。  このほど、特定非営利活動法人「天城こどもネットワーク」の代表・田所雅子さんからお手紙をいただきました。
表記に「にじの子広場・チルドレンズ・ミュージアムin天城へのお誘い」とありました。
「遅れておりました梅の花もようやく満開になり、ますます春めいてまいりました。現在静岡県議会定例会の最中で、お忙しくお過ごしのことと存じます」
えっと、消印は、3月初めのころですね。
「さて、私たちNPO法人天城こどもネットワークは、伊豆市とその周辺地域で活動している、子どもの健全育成を掲げたNPO法人です。昨年の秋に設立いたしましたが、それまでにいくつかの小さな子育て任意団体として、10年以上地域での活動経歴があります。それぞれの活動をつなげながら、昨年まで4年にわたり、イベント型のチルドレンズ・ミュージアムを開催してまいりました。今年で5回目になります」
10年以上の活動とは、皆さん、すごいエネルギー。ところで、チルドレンズ・ミュージアムとは、どんなものかしら? 先を続けます。 「本来、チルドレンズ・ミュージアムは、子どものための博物館であり、建物があっての活動です。最近では各地に作られ、子どもたちの集いと学びの場になっています。遠方から訪れる人も多いようです。 私たちには建物はありませんが、内容は年々豊かになってきています。伊豆に、子どもたちを豊かに育む場である、チルドレンズ・ミュージアムを作りたいと考えて活動を続けてまいりました」
 なるほど、建物がないので、イベント型の伊豆天城版チルドレンズ・ミュージアムと言うことなのですね。お手紙、続けます。
「本年は、別紙チラシのとおり3日間開催いたします。是非ご参加いただき、伊豆に、このような施設を協働で作ることをお考えいただければと思います」
 つまり、「こんな子ども博物館を」というようなものを現出しているわけですね。さあ、どんなものなのでしょうか。

会場は伊豆市市山にある伊豆市天城湯ヶ島支所、そのお隣りの天城農村環境改善センターとわんぱく広場。
3月20日、早速お訪ねしました。
 いました!いました!子どもたちがいっぱい。
「えっ、子どもがいるのは当然でしょう」と思われるかも知れませんが、子ども向けのイベントと言うのは、往々にして、子どもの出が悪く、大人の役員がうろうろし、子どもたちの手をとり、足をとり、というようなことが多いので、実は、どうかなと気にしておりました。
 
受付にいたのは、「黄色いバンダナ」をした中学生。 「黄色いバンダナ」はスタッフのしるしとだそうで、中学生は、自主的にスタッフとして参加申し込みをし、準備からきっちりかかわっているそうです。


自然体で、気もち良く迎えてくれた男子中学生たち、ほんと、
今時、こんなに自然な形で接することの出来る中学生がいたものかと、驚きました。
 
田所雅子さん、佐藤みのりさんに案内していただいて先ず「わんぱく広場」に向かいました。
と言うのはね、チラシに「とん汁40円、あそぼうパン60円」とありましたので、昼食は、会場で摂るつもりだったのです。
この広場、建物の裏側、プールの南側に位置しており、狩野川に面し、整備されていなくて、ただの広っぱと言う感じ。
「ここは、天城プレーパーク、私たちが管理運営している冒険遊び場です。子どもたちは、きれいに整頓された公園よりも、ガラクタがたくさんある廃材置き場のようなところでよく遊びます。ボランティアによって作られた遊具がありますよ」と、田所さん。
 
そこに実に大勢の小学生、中学生が集まって、くぎさし、ベーゴマ、ターザンロープなどの遊びをしていました。
火を熾して、その周りを取り囲み、竹ざおの先に巻きつけたパン種をかざしてパンを焼いていました。どんどん焼きのパン版と言うところでしょうか、中学生のそばに小さな子どもたちが寄り添ってパンを焼いているのです。かたわらの大なべには、具沢山のとん汁。他には炊き立てのご飯や具が用意してあって、欲しい人が自分でお握りにするのだそうで、1個40円。このお米は修善寺の合鴨米だそうで、すっごく美味しかった!
 
やがて遠足の団体さんが来て、陽だまりでお弁当を広げ始めました。大仁の放課後クラブの先生と子どもたち30名くらい。いいな、こういうところでお弁当とは。活き活き先生と元気な子どもたちと一緒に記念撮影をしました。


「子供達のこんなに楽しそうな顔は初めて!!」と、毎日子どもたちの顔をみている先生方が、驚いていらっしゃいました。  
次はいよいよミュージアム。「さわって確かめ、遊んで味わう」これが子どものための博物館。
先ずは、竹楽器、あの柴田旺山さん製作の楽器がたくさんありました。
おやおや、いろいろな屋台が並んでいました。新企画「だがしや楽校」。ワザの達人にご登場願い、本格的な、かつ個性豊かなものを作っていました。布はどうやって作られるの?機織体験。森のクラフト、缶バッジ、いろいろありました。
台所今昔(おままごと)、変身コーナー(お姫様になりたい願望)など、生活文化コーナー、大きな万華鏡など自然科学コーナー、他に芸術・遊びコーナー、わんぱく文庫コーナーでは、折り紙ペーパークラフトも。
 「にじの子広場」・・こどもたちが、ワクワクドキドキしながら限りあるこどもの時を豊かに過ごせるように、たくさんの人たちが手をつなぎ、楽しい居場所を提供するところ。
遊びながら学び、学びから遊びへと様々な体験のできる場となり、子どもの生きる力、自ら育っていこうとする力(子育ち)を支援するところ。
 活気に満ち満ちていました。「こんなところがもっと欲しい」と思いました。それには唯一つ「人育て」ですね。
 天城こどもネットワークの取組には脱帽です。
私も、この様子を各地各方面に紹介していきます。
田所さん、佐藤さん、ありがとうございました。益々のご活躍を。  


竹マリンバ 機織(はたおり)
絵描き